何人集えど馬鹿は馬鹿!

第一章 旅…始められそ?

オタクの朝は…遅い。
男は、旅の準備を始めていた。二時間後のバスに乗らなければならないにも関わらず…
今回共に旅をするのは気の置けない仲の友人、何か忘れ物をしてもなんとかなるだろうという大変楽観的な精神の元、適当に服とカメラを詰める作業、基旅行の準備を慌てて終わらせ、重たいカバンを持って家を飛び出した。

ここは千葉、東京に支配されつつもなぜか交通の利便性が良くならない土地、千葉。
千葉から今回の第一の目的地である大阪に向かうバスは数が知れている、その為バスに乗るには東京へ出向かなければならなかった。
しかしこの男、事前にバスの時間を確認する程の計画性も持ち合わせていなければ余裕をもって目的地に着こうという意識の高さも欠落しているのであった。(そもそも計画性があれば当日朝に慌てて旅行の準備なんてしない)
心を落ち着かせ、電車の中で電車の到着時刻とバスの時刻を確認する。「東京駅11:10着」「東京駅11:10発」
男が使っていたのは横須賀線、そう、バスが発車する八重洲とは真反対の地下に位置しているホームである。いくら東京駅を熟知していようと到着と同時に発車するバスに乗車出来ないことは自明であった。

こうして旅行0日目、開始15分にして旅行最大の山場は訪れた。

何としてでも本日中に大阪に着かなければ明日以降の旅程に歪みが生じてしまう。錆び付いた脳みそをフル回転した彼の行動は早かった。
「もしもし、本日東京駅発のバスに乗る予定の者なのですが…時間を間違えてしまったのでバスタ新宿から乗せていただくことは出来ますでしょうか。」
西村京太郎サスペンス、あるいは鉄道系YouTuber西園寺を思い出させる機転によりショートカットを選択、新宿からバスに乗るのだった…

 

第二章 大阪駅と突放

男は、大阪駅に降り立っていた。つい8、9時間にやらかしたことは忘れたかのように涼しい顔をして…
コミュニケーションが重要の大阪、男は早速合流予定の親と連絡を取ることにした。
「大阪着いた」
「二時間くらい待って」
「はい?」(未読)
唐突に生まれた二時間の暇。ここ最近は月イチで来ているとは言え地元とは訳が違う。日本第二の都市、なんでもある街のなんでもそろったターミナル、しかし見知らぬ土地であることには変わりはない。別の人にやっていたら確実に泣かせていたぞ。

人間の本質は不測の事態が起きた時に出ると言えよう。人生20年という長い月日をオタクにつぎ込んでいた残念な人間、秋葉原と中野以外での一人の時間のつぶし方を知らない本当に残念な人間は途方に暮れていた。
あっちを歩けばこっちを歩く、まるで開かない個室トイレを待つかのように。

そうこうしているうちに、親と合流。結局空白の二時間はどうなったのか。そんなものは疲れと日本酒の酔いと共にどこかへ飛んで行ってしまった。そして怒涛の一日は無事幕を閉じ、明日の旅行へ時間は進むのであった…(通知「明日8:30に宿付近でいい?(要約)」)旅行、始まってすらないよね…

 

 


一日目振り返り

「バスに乗った、宿行った、酒飲んで寝た。」
三行どころか一文で終わる話がどうして1000文字になるのでしょうか。やらかしが多すぎるからですね。
計画性を持ちましょう。

今回文字ばっかですね、オタクの旅行日記みたいなブログは一生書けなさそう。挿絵じゃないけど写真とサムネイルくらいは用意しときます。

中学の頃鉄道研究部で緩い感じの旅行記書いてたの思い出しました。旅行計画も、旅行も、内容も、こんな悲惨ではないですが…
コロナも明けたし久々に母校に顔出しに行きたいですね。

最近久々にラノベたるものを読みました。椎名真昼可愛いですね。暫くは僕の中でトレンドになりそうです。ラノベって小説と少し目線も書き方も違って面白いですね。今回は第三者の加入がほぼ0なのでラノベリスペクトでナレーション目線で書いてみました。物は試し。次回以降は会話が増えます。地獄みたいな。

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