何人集えど馬鹿は馬鹿!2

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me-suzusu.hatenablog.jp

 

第三章 烏合、集合

オタクの朝は…遅い。
日付は変わって翌朝。時刻は6時30分。若干の耳鳴りが残る。先輩に酒の好物がおっさんと言われた酒かカス君(20)、昨晩多量に飲んだ日本酒が若干残っていた模様。
"昨晩"集合時刻は8:30と決めたので余裕をもってゆっくりと支度。集合時間すら昨晩決めたということは、まあそういうことである。今回の旅行参加者全員から「まあこいつらなら何とかなるだろう」と言う浅はかな思考が滲み出ているのが見てとれる。
裏を返せば互いに対する絶対的信頼と言えよう。この友情は大切にしたいところ。

運転手(しおいう)より一報が入る。「渋滞ハマってた」「あと十分くらい」
運転手が無事に大阪入りし、一同が大阪に集まり旅が始まる、この時はそう思っていた。
この時までは…

「あのごめん、今から家出ます」(現在時刻8:26)
「は?」
「え」

全人類を戦慄させた一件の通知。
京都人(べべんちゅ)いーえる、今世紀一の大粗相である。
古都京都市のお布団は気持ちよかったどすか?この大馬鹿は一刻も早く亀岡市に追放しなければならない。スズメロスは決意した。
選びなさい(南丹市亀岡市か)(cv.天空橋朋花)
車の中でいないいーえるが怒られていたのは言うまでもない。

一時間のロスを経ていーえるを無事回収。まったくもって無事ではない。京都府最低賃金は968円、スタバ一杯で済まされると思うなよ。

ちなみに僕はしおいうとすれ違い通信をして予定の15分後くらいに車に乗り込んでいる。誰一人として時間通りに来ていない。

こうしてルーズなオタクによる無計画旅行は幕を開けてしまったのだった…

 

第四章 無計画と臨機応変

第一声「さて、今からどうしようか」
いーえる「そういえば昨日あやせ(坂本皇帝)と萩薬師(おしっこ眼鏡)と飯くったんだけどさ…」
僕「もしもし、あやせ今日の予定決まってる?今から車のらね?」
あやせ「え?」

当然の反応である。
しおいう、いーえる「今大阪居るんだけど車乗っていかん?」(状況説明)
こいつらノッてきやがった。
打ち合わせも一切していないのに何をしだすのかを理解してくれる、こんなところで友情パワーを発揮しないでくれ…

あやせから萩にも聞いてみる、ちょっと考えるわ、と返答を得て電話は終了。
来るなら久宝寺に来てと伝え僕らも久宝寺駅へ。来ること前提なのは言うまでもない。

その後生野区や南大阪のチャリ事情にキレ散らかしながら久宝寺へ。
あやせからは「萩薬師も来た」と連絡。面白くなりそうなので黙っておこう。

二人分のキャパを開けるべく荷物整理をしながら待っていると二つの影が。
笑い出すしおいう「萩薬師いるじゃん笑」なんやかんや愛されキャラである。

裸眼率100%の車に眼鏡100%が乗り込み一行は奈良へ…

 

第五章 混ぜるなキケン

奈良を目指し一行は車を進める。
美味しそうにクリームパンを食べる萩薬師、それだけで一つ笑いが生まれる。こいつはいったい何者なんだ。

しかしここで問題が発生。会話が出来るとは言えオタクはオタク。主体性がなさすぎる。
飯が一向に決まらない。そもそも馬鹿舌が二人も乗っている時点で「なんでもいいよ(食えるので)」となるのは自明である。そして後にこの馬鹿舌が大事件を起こすことはこの時は知る由もなかった…

そうこうしているうちに車は奈良へ。朱雀門とその裏を走る電車。「デンシャ!!!」分かったからさっさと飯決めろや馬鹿ども。

結局いーえるの一声でから好しにin。親が揚げてくれた美味しい唐揚げを食べて20年育った僕「から好しってなに」親の愛情に感謝し思わず涙(片〇パン発言全清算)。お母さん、僕はこんなに立派に育ったよ(F欄大学、スマホ依存、貯金0、毎日終電帰り、声優オタク、電車オタク)

旅行に行ってその土地の名物を食べるでもなくその辺のファミレスに入る、移動が多いオタクは何を食べたより食べたという事実が大切らしい。ところで奈良の名物って何?しかせん?
それはそうと、さすがは天下のすかいらーくグループ。一品物から定食、デザート、ドリンクバーまで完備である。
いつまでもクソガキなのがオタク。「ドリンクバーも頼もうぜ」
テーブルには鮮やかな色のドリンクが4つと茶色の液体が一つ。
萩薬師くん、さっそくしおいうにドリンクをブレンドされる。こいつらは乾杯のかの字も知らないらしい。

ドリンクバー、それは大抵事故の元凶である。
いつまでもオリジナルドリンクをブレンドすることがドリンクバーの醍醐味と考えていらっしゃるオタクの皆様。遺伝子はブレンド出来ないのにね。オリジナルドリンクではしゃいでいいのは高校生までだよ(ロジハラ)
ところで萩薬師くん、どうして自分で持ってきたドリンクがドブみたいな色をしてるんだい?
何を考えたのか自分でドリンクを混ぜて持ってきたようである。
馬鹿なのか、馬鹿なのかこの男は。減法混色の理論に基づくとこいつは確実に三種類は混ぜている。そしてそれを当然のように飲んでいる。
目の前の光景を信じていいのだろうか。
ニヤニヤするしおいう、何を考えたのか抹茶オレを追加でぶち込んだ。
生まれるはdystopia。Konoyo-no-Owari、何も生まない、生まれない、失うものしかない。
出来上がってしまったものは仕方がない。責任もって全員でテイスティング
不味い。抹茶とメロンソーダと最早何かわからない液体が口の中で混ざる。生き地獄。
そしてそれを当然と飲む萩薬師。
「飲めないラインを30点としたときこれ何点?」
「50点」
「はあ???」
どうやらこいつの味覚は異常らしい。
抹茶オレにシロップ混ぜられたものをなんも知らずに飲んでいた(便所に行ってる間に作られていた)僕も大抵馬鹿舌であるがコイツの馬鹿舌は狂っている。
口に入れば何でも美味いのか。どのラインまで行ったら不味いと音を上げるのか、そもそも僕らが彼に不味いと言わせる物を作らせることが出来るのか。検証したいところである。

そんなこんなで無事(要検証)に食事を済ませ車は奈良駅
「電車一時間後しかないんだけど笑」
「鹿と戯れとけ!!!」
拉致った上に早くて快適な東海道本線経由でなく地獄のロングシート関西本線経由を選択せざるを得ない状況を作った張本人僕、我ながら鬼畜発言である。
どうしようと途方に暮れる二人を奈良駅に捨て、車を出発。(時刻14:00)
彼らは無事に名古屋に着いたのだろうか。きっと着いているだろう。だって二週間後に東京で会ったもの。

長い長い寄り道を終え、車は本日最初の目的地、国道168号線の入口へ…
ここから和歌山の長いようで短い二泊三日の旅が始まるのだ…

まだ旅行の目的一つも達成してないってマジですか。
一日目の振り返りは次回にでも。
次回からはいーえるくん本領発揮、みなさんお待ちかねあの"奇行"が始まります。
これからも深夜テンションによる思い出し笑いにお付き合いくださいな。