何人集えど馬鹿は馬鹿!3

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me-suzusu.hatenablog.jp

第六章 山を攻める

再び裸眼率100%になった車内。今度こそ旅の始まりである。早く始めてくれ。
ここからはナビがあると便利なので、絶望的方向音痴僕は後部座席へ左遷。後部座席は俺の支配下(アイランド)となった。

水分が欲しくなったのでまずはスタバへ。いーえる、落とし前精算(第3章を参照)の奢り…と思いきやすっからかんに忘れる二人。結局自腹で購入。ただのアホ。
ちなみにスタバのフロアと便所を仕切る扉はいーえるの目線より高かったらしい。今年の健康診断は身長164.1cmと予想しておく。(164.2cmだったらしい、ニアピン賞)

休憩に休憩を重ねた一行は五条市へ。
遂に見えるは"168"の文字。車内から出る「おお~」。乗車するは人間の亜種ヒトモドキ。しかし感動したら声が出るホモ・サピエンスの美しい感性は忘れていないらしい。
ここから一気に国道168号を南下し新宮を目指す。

さて、時刻は16時。
未成線"五新線"の廃線跡や綺麗な水に感動しているといーえるが一言。
「これ絶対ホテル間に合わなくね」
そう、予定チェックイン時刻は17:00。
奈良駅の時点で薄々察してはいた。ノンストップでも奈良から4時間。間に合うはずがないと。しかし一縷の望みにかけて(到着時刻が見込めないからね)粘っていた。
尚僕たちの現在地は和歌山県に差し掛かったあたり。十津川の町中にすら入っていない。
「あと15分くらいで十津川の道の駅に着くしそこでかけようぜ」
無限に走る車。僕はバスで東京から、しおいうは自走で愛媛から、座りっぱなしである。いーえるは京都の実家でゆっくり…と思ったらしっかり電車で体を動かしていた。
我々が求めるもの、すなわちそれは休息である。既に遅刻は確定した。気にするものはもうない。全力で羽を伸ばそうではないか。(ホテル浦島様本当に申し訳ございません)

最後の力を振り絞り道の駅十津川郷に車をin。まずはホテル浦島に電話を、
「足湯あるじゃん!!!!!!!!!!!!!!!!」
あれ?電話は?
すっかり忘れた一行、くっさ~い靴下を脱いで足湯にdive!
ちなみにすずめくんは腹痛により正雀入場回送。昨晩の酒による遅れを取り戻すかのように110km運転で阪急電車車両基地に吸い込まれていく。
ちなみに道の十津川郷はウォシュレット完備、あ~すっきりした。
足湯に遅れてin!本当は尻を洗いたい。
足湯はいいものである。疲れた体を癒してくれる。少し熱めのお湯、暖かな春の日差し、のどかな川のせせらぎ、目の前で推しのチェキを持ついーえろ…
景観、風情すべてぶち壊し。
お待たせしましたご当地ねね電。お前らが待ち望んでいたこの瞬間。
dialogue+公式さんは推しと一緒に旅行する系のグッズを出そう。絶対売れる。
ねねチェキを持つしおいう「ねね…いーえるだよ…」
こいつ絶対一回やってみたかっただろ。いーえろは思わぬ形で推しとのオンラインお話会始まったね。

体も温まってきたのでぼちぼち車へ。時刻は17:00前。既にチェックイン時刻は過ぎており、「なんか川に浮いてる!」「なんか重機みたいなの置いてね?、すげえええええ」
無事に17:00を過ぎましたとさ、めでたしめでたし。
「そういえば電話した?」
「今からするわ」
「もしもし今日予約している(本名)です~(以下略)」
ホテル取ったりこういうとこで電話してくれたり、色々やってくれるいーえる、本当に頼りになる。いつも感謝してます。こういう縁の下の力持ちは人をサラッとエスコートするのに向いてそう。ところでどうして顔いいし真人間なのに彼女いないの?ねえ、ねえ?

十津川村の山々を超え、長いトンネルを抜けると急に開けてくる。そこにあるのは熊野本宮大社。突如現れる参道、そして国道沿いからだとあまり目立たない鳥居…
ちなみに本宮大社を抜けたすぐ先にある大斎原大鳥居とやらはめちゃくちゃ目立っていた。これも熊野本宮大社の中の一つ。そう考えるとでかい。世界遺産である。
しかし時刻は17:00を当の昔に過ぎている。神社は当然閉まっているし人気もない。次来ようね。

 

第七章 寝る子は育つ

さて、神の力とはどれほど強いのだろう。通ったものに作用するのか、参拝しなかった者への怒りを形にするのか。少なくとも世界にも認められた信仰の対象、それも総本山である。強い霊力を纏っている、そして我々はそこに近づいた。その事実だけは間違いない。
とにかく何かしらの強い力が働いたのだろう。私が本宮大社を抜けた先のことを記憶することを神は赦さなかった。

次の記憶と対峙した時、不思議な感覚に襲われた。
見覚えのある駐車場。…何故か懐かしい感じがする場所だ。
かすかでたしかな塩の香り。…包み込むような、突き放すような、不思議な感覚だ。
「おきろ~」遠くから聞こえる仲間の声。…違う、違うんだ、俺は神の力に…
「ん…ここどこ?」
「浦島の駐車場。」
「え?」
見覚えしかない、一年前に同じメンバー(+1)で来た。知っていて当然である。
本日のお宿、ホテル浦島まで約1時間半爆睡していたようだ。
途中、新宮駅に寄り道をし電車を見ていたそうだがそんな記憶は一切ない。だって起こされなかったんだもの。
Twitterをみると貼られている僕の寝顔、ああ、そうだよ。眠かったんだよ。

こうして予定から約2時間遅れで無事に宿へと到着。ホテル浦島さん本当にごめんなさい。来年はもっと計画を練って、余裕をもって到着します。
さて、本日の旅は終わり明日を迎え…ませ~ん、ホテル浦島と言えばあの男。わかる人にはわかるアレ、今年もやります。
次回、ニコニコのおもちゃとホテル浦島、お楽しみに!!!

 

~1年前~
「今日予定詰めすぎて結局浦島着くの19:00過ぎちまったな」
「まあ来年はもっと早く来て浦島楽しもうぜ」
そして満を持して開催された今年。
到着18:30、何も学ばない、歴史は繰り返される。
オタクとは…愚かなものです…

 

 


今回はあまり見どころがありませんね。ねね電くらい。 ねね電一つで笑い獲れるの僕としてはものすごく便利だけどね。
次回はホテル浦島。飯食って風呂入って寝るだけ。やることはそれだけ。